手術看護に関する研修会・周術期看護に関する研修会のご報告
開催日時
- 2022年2月5日(土)9:00~2月20日(日)17:00
参加者
- 83名
目的
- 手術体位と褥瘡発生の関連を理解でき、根拠を持って実践できる
- 麻酔科医の麻酔計画を知ることで周術期看護の実践力が向上する
研修内容
- 手術看護に関する研修会
「手術体位と褥瘡発生の関連について」
公益財団法人 星総合病院 手術室 皮膚排泄ケア認定看護師 佐藤 義邦 先生 - 周術期管理に関する研修会
「麻酔計画と術前評価」
・麻酔の種類と特徴
・麻酔薬の特徴
・麻酔計画に必要な術前評価
独立行政法人地域医療機能推進機構 仙台病院 麻酔科医長 芹澤 陽子 先生
今年度の研修会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、「手術看護に関する研修会」および「周術期管理に関する研修会」を合同WEB開催とし、2週間のWEB配信の期間を設けました。WEB研修という初の試みではありましたが、協賛の株式会社HOGYメディカル、日本メディカルネクスト株式会社の協力のもと無事研修を終えることができました。
手術看護に関する研修会では、手術体位と褥瘡発生の関連についてガイドラインに基づき「褥瘡とは」「褥瘡予防とは」について基礎から分かりやすく説明がありました。また、褥瘡予防の視点から栄養アセスメントを踏まえた栄養管理の必要性について講義があり、普段の看護の根拠について理解を深められる内容でした。
周術期管理に関する研修会では、麻酔計画と術前評価について麻酔科医の視点から理解して欲しいこととして講義がありました。麻酔の種類と特徴については区域麻酔、全身麻酔の併用の実用性について、麻酔薬の特徴では薬効を踏まえた選択やアナフィラキシーについて、麻酔計画に必要な術前評価では、計画立案に際して聴取すべき術前面談のポイントについて分かりやすく講義がありました。知識の再確認ができ、日々の看護に活かせる内容でした。
今後も、東北地区学会では状況に合わせ様々な研修を企画していきますので、多くの皆さんの参加をお待ちしております。
手術看護に関する研修会・周術期管理に関する研修会アンケート結果
その理由を教えてください
- 褥瘡、神経圧迫を避けるポイントや栄養管理の大切さをわかりやすく説明していただき、実際の除圧方法の確認ができました
- 長時間の特殊体位手術でどこをポイントに徐圧するべきなのか、ドレッシング剤の使用方法など学ぶことができた
- 仰臥位での仙骨部骨突出がある場合の除圧など参考になりました
- 仰臥位での足の除圧や仙骨の除圧のアプローチなども参考にしたい
- 術中体位の注意点を学べてよかった
- 普段気をつけているつもりでも圧迫による発赤や、MDRPUは起こりうるので再確認と再対策を取ることができると思った
- 体圧分散方法だけでなく、栄養に関しても理解できた
- 栄養に関する知識はなかったので学習できて、今後に活かしていけると思った
- 栄養面からのサポートや、体位別の注意点など、改めて確認することができた。 栄養面においては、タンパク質の1日の摂取量を、具体的に食べ物でどのくらいとるとよいなどの話も聞ければよかったな、と思いました。 ありがとうございました
- 丁寧なスライド作成でわかりやすかった
- 普段している看護に根拠を理解して自信を持てました。
- 曖昧だった部分が明らかになって、今後のスタッフへの勉強会等に役立てられると思いました
- 分かりやすく実用性があった
- 普段ここまで詳しく話を聞けないのでとても参考になりました
- 講師が手術室勤務の方だったので現場視線で講義が良かった
- 認定看護師さんからの視点で手術を受ける患者の褥瘡について知ることができ、今まで受けた講義より、深く学習できた
その理由を教えてください
- 麻酔について深く学ぶことができ、参考になりました
- 麻酔に関し苦手意識が強かったが、わかりやすかった
- 麻酔に関して、こまかく、わかりやすく説明されていため、とてもよかったです。ありがとうございました
- 麻酔計画を知り介助にあたることが大切だと改めてわかりました。 区域麻酔についても理解が深まりました
- 麻酔区分域、麻酔薬剤を改めて学べて良かった。術前で麻酔科医が不在時に最低限、 確認しなくちゃいけないことが、確認できてよかった
- 普段の手術では使わない神経ブロックが勉強になった
- 麻酔科医に大半を委ねているので、看護面で主な介助になると思いますが協力ができる、そしてなぜ麻酔を併用するのか麻酔科によって選択する麻酔が違うのかわかりやすかった
- 麻酔、薬剤などの選択や組み合わせが個別的な麻酔計画につながる。そのためには個々の問診が大切であることが分かった
- 医師が麻酔計画を立てる流れについて理解できた
- 麻酔科医がどのような視点で問診しているか理解することができた
- 術前訪問で得た情報で、麻酔計画に必要なものを麻酔科医へ情報提供していきたい
- 麻酔に関して再認識できた。どんどん新しい薬も出てくるので、常に学習は必要だと感じ勉強になった
- 丁寧スライド作成でわかりやすかった
- 基本的な内容であったため日々の振り返りとなった
- 外回りをする上でどこを注意して観察していくべきなのかを学ぶことができた
- 知識の再確認となった。聞きやすく分かりやすかった。またよろしくお願いします!
5.今後開催してもらいたい研修はどのような研修ですか?
- 手術室のラダーなど教育体制の充実につながる研修
- 新人、既卒者に対する手術室での指導方法。病院によって違うと思うので、具体的な話を聞けるような研修
- 手術を受ける患者への看護師として倫理的対応について
- 手術看護記録の重要性。何が必要か、何を残すか
- 外回り看護師の情報収集、アセスメント、看護診断、看護計画立案について
- 器械類の基礎知識について
- データから読み取るアセスメント 医療安全(セット機械カウントの事例と効果)
- 術前看護外来について
- 日帰り手術に関しての周術期看護について
- 輸液管理について
- 麻酔深度について
- 高齢者が増えているなかで、術後せん妄を予防するための麻酔管理
- 術後の疼痛管理
- コロナ関連
- 災害避難訓練の内容・アクションカード、急変時の対応
- 手術看護のナラティブ
その他、ご意見やお気づきの点がありましたら、ご自由にお書きください
- 日本手術看護学会 東北地区の開催有難うございました
- 研修会のタイトルが、スタッフの興味をひきやすかったので受講率を上げられたと思う
- 見直すことができるので、内容を振り返ることができてよかった
- 他の地区大会とは違いネクプロを使用したが、やや使いにくい気がした
- 貴重なご講義ありがとうございました
- とても有意義な研修でした。今後もよろしくお願いします
頂きましたご意見に関しては、今後の研修会企画の参考とさせていただきます。アンケートにご協力を頂きました皆様、ありがとうございました。